説明
古田織部研究家が調査探究した茶人の数、40名余に及ぶ。これだけの数の列伝は類を見ない。
現代に繋がる「茶の湯」は、戦国の世であれば武将をも翻弄する力をもっていた。利休も織部もその一人である。
書名:茶人伝
著者:久野 治
仕様:A5判並製168頁
ISBN978-4-908454-33-2
定価 : 1980円(本体1800円、税180円)
2020年6月1日発行
<著者紹介>
古田織部研究家。中部ペンクラブ理事。1923年(大正12)岐阜県生まれ。89年(平成元)岐阜県の基本コンセプトである、「『自由』で『革新』的な『創造』精神」としてのオリベイズム、オリベプロジェクトを提唱する。95年中日新聞にて「いまなぜ織部か」を連載。97年古田織部の72年間の生涯を発掘した功績によって、岐阜県第1回織部賞特別功労賞受賞。99年岐阜県芸術文化顕彰受賞。2010年岐阜県歌人クラブ大会で岐阜県知事賞を受賞。著書に『改訂 古田織部とその周辺』『ORIBE 古田織部のすべて』『千利休より古田織部』(以上、鳥影社)、『オリベ武家茶法・古織伝』(叢文社)、『オリベ焼き100選』(中日出版社)などがある。
<目次>
献 辞
まえがき
茶道流祖系譜
古田織部系図
『喫茶養生記』を著す 栄西禅師
「高山寺」の住職 明恵上人
茶道の開山 村田珠光
「茶禅一味」を説く 一休宗純
茶道中興の祖 武野紹鷗
利休の発掘者 北向道陳
茶の湯高揚の立役者 織田信長
茶 聖 千利休
閑話休題「泪の茶杓」の里帰り
黄金の茶室 豊臣秀吉
破格の茶人 古田織部
藪内家流祖の藪内剣仲 紹 智
神屋宗湛
博多の豪商茶人 島井宗室
堺の大宗匠 今井宗久
利休七哲
蒲生氏郷/高山右近/瀬田掃部/芝山監物/牧村兵部/細川三斎
茶室「如庵」有楽流の織田有楽
古田織部にまなぶ高弟四人衆
きれい寂びの 小堀遠州
高雅な作庭家 茶人 上田宗箇
落語の祖 安楽庵策伝和尚
寛永三筆のひとり 本阿弥光悦
東北の武将茶人 伊達政宗
利休秘伝書『山上宗二記』 山上宗二
黒田官兵衛 如 水
織部に似る茶風 千道安
三千家飛躍のもとは 千宗旦
姫宗和とよばれた 金森宗和
千家再興の立役者 千少庵
「古織伝」を上木する 片桐石州
壁塗土斎
杉本普斉
庸軒流々祖 藤村庸軒
宗流々祖 山田宗;
松尾流 松尾宗二
御粽(ちまき)司 川端道喜
あとがきに代えて
─千利休より古田織部へ
江戸幕府によって封じられた
禁断の茶人・古田織部
空前の茶の湯ブームの火付け役は
武将・織田信長と茶人・千利休
千利休の教えが育んだ
古田織部の世界
対極の師弟関係